症例:愛媛県名古屋市から70代女性の右股関節の痛み10年前から

愛媛県名古屋市から70代女性が右股関節の痛みで来られました。10年前から痛みが出始めて最近1年は痛みが強く動きも制限されてきました。

 

カウンセリングの内容

  • 10年前に他の病気で入院してから半年後くらいに右股関節の痛みが出始めた。
  • 体重は最近4,5㌔増えた。
  • 整体針灸に1年通うが効果があるとは思えない。
  • 病院では変形性股関節症と言われ手術も検討と言われる。
  • 自宅の運動は指導されたが痛くなるのであまりやらない。
  • 兄弟3人の兄姉は股関節の手術をしている。
  • フラダンス・ヨガを月6回通う(発表会があるの)
  • 仕事は事務のため歩くことは少ない
  • 腰痛は30代にジャズダンスで痛めた。
  • 左ひざ関節は50代に痛み初めて今は時々痛い感じ
  • 飲酒はしない
  • 甘いものはよく食べる(食後にお茶するときに甘いものを)
  • 変形性、手術と言われて不安心配で気分はネガティブ。

 

私が見た状態

  • 可動域の制限が出始めている。
  • 痛みの部位は、臀部、鼠蹊部、大腿部外側、ふくらはぎスネに広がる。
  • 右脚全体の筋肉が痩せている筋力低下を認める
  • 腰部のすべり症と腰部筋の硬さがある。
  • 左ひざは変形性膝関節症のため伸びない。

 

今の状態を考える

 

股関節の痛み(変形性股関節症)の多くの方が腰痛が先に症状としてでてから股関節に移行したりします。この方も同じですが、この方の場合は30代で腰痛に苦しみ50代で左ひざで悩み、今は右股関節で困っている。

 

腰痛を庇うため左ひざに負担、左ひざを庇うために右股関節に負担というバランスの崩れが考えられる。

【30代腰痛→50代左ひざ痛→60代右股関節痛】

 

体重も4,5㌔太るのと筋力が極端に痩せて低下したことが、ダブルで起こり股関節に負担がかかったことも要因。

 

関節の間を狭める要因として関節液の問題と別に、筋肉の硬さ縮みによるものも考える。筋肉が縮み関節と関節の間を近づけている可能性と、筋力が減少して無くなり重さを支えきれずに関節の負担が考えられる。

 

解剖生理学的に考えると

 

関節内の軟骨細胞の摩耗ですり減り、カスが滑液包を刺激して炎症を引き起こしている。正常なサイクルだと軟骨がすり減り、それを修復されるバランスが良いのであるが炎症や老化現象でサイクルが乱れたことも考えられる。

 

自分で作り出すヒアルロン酸の分泌も減っているか、出ていても炎症で薄まり粘度が低下して衝撃吸収や動きの潤滑の効果が少ないのでは?

 

足の長さも短くなっているので臼蓋と骨頭の変形で形が変わり関節の接地面が上方転移してると思われる。その状態で炎症が長期化しているため関節のすべりが悪くなり癒着的な状態にもあるのではと考える。もちろん関節包や靭帯などの繊維化も考える。

 

痛いことで股関節の動きも制限されているため、動かすことでの滑液(軟骨細胞の栄養分)が分泌されにくくなり、動かすことでおこる関節内でのポンプ作用での軟骨細胞への滑液(栄養分)が吸収がされず破壊と修復のサイクルが狂い、軟骨がなくなっていくことにつながっていると考える。

 

今は何をすればよいか?

 

股関節温蔵療法では、痛みを取ることが優先です。痛みとは炎症と同じと考え炎症を早く改善させないと変形が進行するからです。

 

炎症を改善させるには筋肉内の痛み物質の除去と、関節内の軟骨細胞の劣化を食い止めて炎症を鎮静化させることを目的とした施術と指導を行います。

 

筋肉へのアプローチは股関節温存療法式マッサージ法が有効ですのでマッサージを行います。筋肉的な痛みだけの場合はこれだけでも改善が見られます。

 

次に関節を内で起こっている炎症を静める施術を行います。これには股関節温存療法式ストレッチ法が有効で、軽く動かすことで関節内の滑液の新陳代謝を活発にて常に新しい滑液を関節内作る良い破壊と修復のサイクルを促して炎症を静めます。軟骨が過剰にすり減ることを改善し、関節内に溜っている炎症物質を速やかに吸収させることが必要です。

 

生活指導は、体重の問題と座り方や寝方、歩き方、やってはいけない運動などを指導します。